オーケストラ・レポート Orchestra Report
モスクワ・チャイコフスキーホール ニュー・ロシア管 2012年3月11日 (M.M様)
M様は、前回ブラジル・サンパウロ州立管のチケットも手配したことがあり、いつもマニアックな(失礼…)チケットの依頼をしてくださる貴重なお客様です。この度、貴重なモスクワ・チャイコフスキーコンサートホールのレポートを頂きましたので、ご紹介いたします。
今回はモスクワ・チャイコフスキーホールでのノーヴァヤ・ロシア・オーケストラ。 まだ設立10年の若いオーケストラだが、腕はなかなか。ユーリ・バシュメットが率いるだけに弦の響きが豊かな印象。さすがにモスクワでのロシア語も混じるチケット手配は個人では歯が立たず、ムジーク・ライゼンさんに手配をお願いしたところ、何をどうやったのか、うまく手配をいただく。
残念ながら、チャイコフスキーホールの響きはオーケストラがややこもる感じで、むしろ大オケよりも室内楽のほうがすっきりしそうな印象。座席は幸い見通しもいい平土間で、指揮者やソリスト、弦の首席の様子がよく見て取れる場所。
今日のソリストは、先だってのショパンコンクール第2位インゴルフ・ヴンダー。噂通り、ピアノの音が尋常ではない。オケはこもる感じはあるものの、ピアノのソロはとてもよく聞こえる場所で、大満足。オーストリアのピアニストながら、演奏後は大人気で、花束を渡す人の列が続く。あまり日本では見られない微笑ましいシーンが続く。
後半の管弦楽も、ウェーバー・サンサーンス・ストラヴィンスキーと響きが楽しめる曲目。後半までにはホールの響きにも耳がなれ、あまりこもりは気にならない。
ロシア語はまったく解せず、周囲ではなにが語られているか、ホールスタッフとのコミュニケーションもままならないが、音楽の満足感はどこも同じ。
今回は手配手数料をはるかに超える困難な手配をいただいたのだと感謝。
前回も、これもまたマイナーなブラジルのサンパウロ州立管弦楽団を手配いただき、「のだめ」で千秋が指揮したオケを堪能しており、毎回毎回面倒な手配ばかりなのを申し訳なく思いつつ。あまり日本人が立ち入らない世界のところどころで聞く音楽の美しさ、楽しさを満喫。
ムジーク・ライゼンさんには申し訳ないことながら、またどこか面倒な先でのチケット手配をお願いしたいと固く心に決めてしまった1日でした。
ぜひ次回もよろしくお願いいたします。
正直、電話口では、ロシア語しか話せない女性スタッフばかりで、今回は諦めようと思った矢先に、Alexという男性で英語が話せる方が舞い降りてきました。支払を当日に行う旨で予約ができ、奇跡的な手配でした。また色々と貴重な経験をさせてください。体験レポート寄稿ありがとうございました。